株式会社
北海道 PVGS
取締役の人数が偶数の会社は
賛否が同数と
なった場合に備えて
定款や取締役会規程などで
『賛否同数の場合、
議長(社長)が最終決定する。』
といったことを定めておけば
垰本泰隆の懸念は
防げるんじゃないですか?
という鋭いご質問について、
きのうの約束どおり↓
https://x.gd/UqtYx
ご回答申し上げます。
結論としては、
上記のような定めを
すべきではないというのが
弁護士等の見解も踏まえた
私の考えです。
ちょっと長くなりますが、
以下にその理由を書きます。
会社法369条1項に
「取締役会の決議は、
議決に加わることができる
取締役の過半数が出席し、
その過半数をもって行う」
とあります。
過半数とは、
全体の半数より多い数という意味ですから、
ちょうど半分では足りず
半数より1票でも多くなければなりません。
という前提を踏まえつつ
賛否が同数の場合に
議長が決するとすると、
最初の決議だけでなく、
議長だけが重複して
2回も決議に参加していると
考えられます。
弁護士の見解によれば
会社法369条1項において、
一人の取締役は
一つの議決権を持つという原則を
採用していると解釈できるとのこと。
なので、
議長だけが重複して決議することは、
前述のに反することになる。
以上から
『賛否同数の場合、
議長(社長)が最終決定する。』
といった定めを
会社の定款や
取締役会規程などに
そもそも定めない方が良い。
ちなみに、
超古いですが判例もあり
堅苦しい文書ですが(爆)
以下に引用しておきます。
===ここから引用===
<昭和28年6月19日 大阪地裁判決>
「可否同数の場合、
議長の決した決議方法は
商法260条ノ2第1項の要件を
緩和した瑕疵があり、
また、重ねて議決権を
行使したものであるから、
本件取締役会決議は
当然無効と認むべきである。」
===引用ここまで===
以上の件、とくにIPOや
M&Aに取り組む会社さんは
充分注意してくださいね。
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