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投資家がよく使う「PER」「EBITDA倍率」って何?――マルチプル法の基本

2025.11.13 (木)

 

昨日は「DCF法」――
“未来の実力”を現在に写す鏡、
というお話をしました。
https://hokkaidopvgs.jp/date/2025/11/12/

今日はその兄弟とも
いえるもう一つの方法、
「マルチプル法(Multiples法)」を、
できるだけシンプルにご紹介します。

■“いま”の相場感で価値を測る方法

DCF法が「将来の稼ぐ力」から
企業価値を考えるのに対し、
マルチプル法は
「いまの市場の評価=相場」を基準にします。

たとえば、
ある上場企業の株価が
純利益の10倍で取引されていたとします。
(つまり、PER=10倍という状態ですね)

もしあなたが似たような
規模や業種の会社を評価したいなら、
その「10倍」という
“相場のものさし”を当てはめて、
自社や他社の価値をざっくり推定できる。

これがマルチプル法の考え方です。

■具体的にはこう使います

たとえば以下のような
指標(マルチプル)がよく使われます。

・PER(株価収益率):株価 ÷ 純利益
・EV/EBITDA倍率:企業価値 ÷ EBITDA(営業利益+減価償却費など)
・PBR(株価純資産倍率):株価 ÷ 純資産

同業他社の平均倍率を参考に、
「自社ならどのくらいの価値が妥当か」を
推定するのが基本的な使い方です。

■メリットと注意点

マルチプル法の良いところは、
シンプルでスピーディーに計算できる点。

DCF法のように将来予測や
割引率の設定をしなくても、
“市場の声”をすぐ反映できます。

一方で、
その“相場”が過熱していたり
冷え込んでいたりすると、
本来の実力とかけ離れた
評価になるリスクもあります。

つまり、
マルチプル法は「市場の温度計」、
DCF法は「会社の体温計」と言えるかもしれません。

■経営者にとってのヒント

DCF法で“未来の実力”を見極め、
マルチプル法で“いまの相場”を把握する。

この両輪がそろうと、
企業価値をより立体的に
捉えられるようになります。

「未来をどう描くか」と
「いまをどう見せるか」。

この2つの視点を
行き来できる経営者は、
数字を“経営の言葉”として
使いこなせる人だと
垰本泰隆は思います。

以上を私なりにまとめると――

マルチプル法とは、
“市場の目線”で会社のいまを映す鏡。

DCF法と合わせて理解すれば、

企業価値というテーマが、
ぐっと身近に感じられるはずです。

以上、三日間にわたり書いた
企業価値評価シリーズ、
皆さんの参考になれば幸いです(^.^)

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